- ― 伝統ある小津の印について?
- 当社を象徴する印「△に久」の三角形は、龍や蛇の鱗を表しています。鱗は連綿とびっしりと連なっていることから「生命力」の象徴とされ、また「魔除け」の意味もあり、縁起の良い柄とされてきました。「久」は文字通り、いく久しくと永続を願うもので、私たちは「ウロコキュウ」と呼んでいます。この印は承応2(1653)年の開業時から使われています。創業者・清左衛門長弘は紙問屋に奉公していましたが、働き者で篤実な人柄を見込まれ、信頼を得て店を譲り受けたのです。と同時に、屋号も印も引き継ぎました。そして、生活全般で必要不可欠だった紙需要の増大に的確に応えていったのです。
- ― 史料館以外の見所は?
- 史料館では、東京都中央区登録有形文化財として保存指定の古文書2、000余点のうち、約1、000点の史料を順次公開し、小津と紙に関連する歴史を展示しています。昨年から英語と日本語の無料音声ガイドも開始して好評です。そして史料館と同階に併設されている「小津和紙照覧」では、日本各地の手漉き和紙を集め、気軽に触れることもできます。また和紙の入った繊維で編まれたソックスなど、和紙の新しい試みも展示し、販売もしています。「和紙のできるまで」という展示室では、和紙の製造工程や紙と暮らしの歴史を豊富なイラストや実物でわかりやすく解説しています。


お話を伺った方小津史料館 館長 一瀬 正廣さん
同顧問 松浦 節也さん
小津史料館
管理者:株式会社小津商店(平成23年度認定)
東京都中央区日本橋本町3-6-2 小津本館ビル
03-3662-1184
開館日:月〜土曜日(年末年始等を除く)
開館時間:10:00〜18:00
最寄り駅:JR新日本橋駅5番出口 徒歩2分 小伝馬町駅3番出口 徒歩5分 三越前駅A5番出口 徒歩7分
※臨時休館や開館時間の変更を行う場合があります。
詳しくはお問い合わせください。








