まちかど展示館 エリア特集

日本橋編 Part.9 江戸の商売人が躍動したまち -大伝馬町・小伝馬町・小舟町・本町
日本橋編 Part.9 江戸の商売人が躍動したまち -大伝馬町・小伝馬町・小舟町・本町

小津史料館

創業370余年の伝統を未来に繋ぐ、紙商の多様な展示。

伝統ある印をあしらった古材は、本社敷地内から出土した旧店舗の建材。

和紙で創作した 四季の草花が、 史料館入り口で 来場者を迎える。

日本橋とともに進化してきた小津和紙の歴史が、豊富な資料で語られています。

創業者が店員の心得を定めた七カ条の掟書。昔は全員で唱和していたとか。

小津和紙界隈の地図を、浮世絵風に仕立てたポップな地図。

「和紙ができるまで」を学べる部屋では紙漉きの製造工程を詳細に解説。

和紙の原料、コウゾやミツマタなど実物に触れることもできます。

透けるほどの極薄和紙にインクジェットプリントで東都地図を作製。

ニット製のリバーシブルトートバッグ。和紙20%混入の糸を使用。

和紙糸混入のソックスは人気商品。サラッとした質感が特徴です。

種子を混ぜ込んだ和紙のカレンダー。使用後は水やりで栽培が楽しめます。

― 伝統ある小津の印について?
当社を象徴する印「△に久」の三角形は、龍や蛇の鱗を表しています。鱗は連綿とびっしりと連なっていることから「生命力」の象徴とされ、また「魔除け」の意味もあり、縁起の良い柄とされてきました。「久」は文字通り、いく久しくと永続を願うもので、私たちは「ウロコキュウ」と呼んでいます。この印は承応2(1653)年の開業時から使われています。創業者・清左衛門長弘は紙問屋に奉公していましたが、働き者で篤実な人柄を見込まれ、信頼を得て店を譲り受けたのです。と同時に、屋号も印も引き継ぎました。そして、生活全般で必要不可欠だった紙需要の増大に的確に応えていったのです。
― 史料館以外の見所は?
史料館では、東京都中央区登録有形文化財として保存指定の古文書2、000余点のうち、約1、000点の史料を順次公開し、小津と紙に関連する歴史を展示しています。昨年から英語と日本語の無料音声ガイドも開始して好評です。そして史料館と同階に併設されている「小津和紙照覧」では、日本各地の手漉き和紙を集め、気軽に触れることもできます。また和紙の入った繊維で編まれたソックスなど、和紙の新しい試みも展示し、販売もしています。「和紙のできるまで」という展示室では、和紙の製造工程や紙と暮らしの歴史を豊富なイラストや実物でわかりやすく解説しています。
展示館にはいつもスタッフが詰めていますので、どんなことでもお訪ねください

お話を伺った方小津史料館 館長 一瀬 正廣さん
同顧問 松浦 節也さん

小津史料館

管理者:株式会社小津商店(平成23年度認定)
東京都中央区日本橋本町3-6-2 小津本館ビル
03-3662-1184
開館日:月〜土曜日(年末年始等を除く)
開館時間:10:00〜18:00
最寄り駅:JR新日本橋駅5番出口 徒歩2分 小伝馬町駅3番出口 徒歩5分 三越前駅A5番出口 徒歩7分
※臨時休館や開館時間の変更を行う場合があります。
詳しくはお問い合わせください。

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