まちかど展示館 エリア特集

2025年12月公開

日本橋エリア特集 Part.9 「町名の由来」にまちの歴史あり日本橋エリア特集 Part.9 「町名の由来」にまちの歴史あり

佃

徳川家康に仕えた馬込勘解由(まごめかげゆ)が、1590年家康に伴って江戸に赴き、呉服橋御門内にあった宝田村にて伝馬役・名主役を務めました。1606年伝馬役所が移転、当地に屋敷を構えたことで大伝馬町に。伝馬制とは、家康が制度化した、各宿場で人馬を揃えて、公用の人や荷物を次の宿までリレーで運ぶ仕組みのこと。

宝田恵比寿神社/中央区撮影/昭和50年
※現在の様子は「おすすめスポット」をご覧ください。

べったら市/臼井一雄撮影 /昭和43年

馬込勘解由屋敷跡の説明板

2025年新しく設置された、耕書堂跡地の説明板。

この地で江戸のメディア王へ!
蔦重の店「耕書堂」

18世紀後半の江戸で、吉原の小さな貸本屋から始まり、33歳で当時の出版文化の中心地、通油町(とおりあぶらちょう)に進出した蔦屋重三郎。江戸随一の商業地にて、黄表紙、狂歌本、浮世絵等の大ヒット作を次々刊行し、名実ともに江戸有数の地本(じほん)問屋になりました。時流を捉えること、才能を見出すことに長け、太田南畝、山東京伝、恋川春町、十返舎一九らの戯作者や喜多川歌麿、東洲斎写楽という巨匠の作品出版に携わり、47歳で没するまでここで大活躍しました。

日本橋小伝馬町

大伝馬町同様、日比谷入江奥の千代田村が移転、名主の宮辺又四郎が伝馬役を務めたことに由来。街道へではなく江戸府内の継立を行う小伝馬町となり、大伝馬町、小伝馬町、南伝馬町(現・京橋)の三伝馬町が江戸初期を代表する町として発展しました。

十思小学校/京橋図書館撮影/昭和32年

小伝馬町三丁目から小伝馬町 一丁目を望む/京橋図書館撮影 /昭和32年

東京名所之内 日本橋区小伝馬町祖師堂鬼子母堂諸人参詣群集之図
/歌川広重(3代目) /明治20(1887)年

現・十思公園に祖師堂として創建、関東大震災後に現在地へ。

日本橋小舟町

1603年の町割で下舟町とされるも後に西側の大船町に対して小舟町に。かつての東西堀留川が物流に大いに利用されて繁栄。海産物等で財を成した商人達が浅草寺に大提灯を奉納して以来、約360年にわたり定期的に続けるほか、神田明神境内にある小舟町八雲神社の祭礼を4年に一度盛大に行っています。

日本橋魚がし旧天王祭団扇投之図/春齋年昌/明治22(1889)年

小舟町八雲天王祭 /中央区撮影/平成2年

2024年の天王祭では団扇投げを再現!伊場仙が実際に製作。

小舟町大ちょうちん/中央区撮影 /昭和63年

画像提供:中央区立京橋図書館

日本橋エリア散策MAP

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