- ― 神輿が掲げる「二号地」とは?
- これは、明治20(1887)年からはじまった東京湾埋め立ての二番目の地区のことで、現在の勝どき1丁目から4丁目にあたります。今では「二号地」だけが祭りの時の区割りとして、残っています。二号地神輿の特徴は、大、中、小全ての神輿が塗りではなく、白木でつくられていることですね。豪華で細やかな装飾は、全て職人による手彫りなんです。神輿師は第14代浅子周慶で、室町時代から500余年も続いた名門です。神輿が奉納されたのは昭和10(1935)年ですから、もう90年が経ちますが、状態はいいですね。大祭が済むたびに解体して乾燥させてますから。修繕には4ヶ月もかかるんですよ。
- ― 御旅所とはどんなところですか?
- 佃の住吉神社の分社のことです。大祭の時には宮神輿が地域を渡御して、御旅所に一泊してから戻るんです。建立されたのは明治34(1901)年で、昭和59(1984)年に今の所に移転しました。それまでは清澄通りを挟んで、展示館と反対側の勝どき2丁目にあったんですよ。勝どき・豊海地区というのは、工場や倉庫と、そこで働く人たちの住宅などが混然として発達し、今は再開発で高層マンションが立ち並んで、変化し続けています。まちは時代とともに変わってきましたが、いつの時代も変わらない地域のシンボルとして、神輿や御旅所を大切に守っていきたいですね。


お話を伺った方勝どき・豊海連合町会 会長
宮森 孝一さん
勝どき・豊海歴史資料展示館
管理者:勝どき・豊海連合町会(平成25年度認定)
東京都中央区勝どき1-9-8 月島第二児童公園内
03-3546-5346 中央区区民部文化・生涯学習課内
月~金曜日(祝日・年末年始等を除く)9:00〜17:00
開館日:土・日曜日
開館時間:10:00〜16:00
最寄り駅:勝どき駅A4a番出口 徒歩1分
※臨時休館や開館時間の変更を行う場合があります。
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