- ― 神輿完成までの経緯は?
- 平成23(2011)年に神輿は完成しましたが、調査や構想に2年、製作に2年を要しました。都内や地方の祭りにも出掛けて、神輿を撮影し、飾り物や細部もしっかり記録してきました。担ぎ手にも取材をし、多くの人が楽しんで担げる重さも検討したんです。製作は浅草の宮本卯之助商店に依頼しました。私は出来る限り製作現場に足を運びました。すると親しくなった職人さんたちから「ここまでできました」とか、「ここはどうしましょうか?」なんて声をかけられるようになり、現場で注文をつけるなんてこともありました。こうして、地域の長年の夢だった神輿が完成したんです。
- ― 神輿づくりの拘りの点は?
- まず、晴海らしい「ブルー」を表現しようと。屋根は漆では思うような色が出ず、たどり着いたのが螺鈿で、光の具合で青にも緑にも見えるんです。佃の祭りは水掛けですが、水をたっぷり浴びた時が一番綺麗に映えます。また、堂を囲む瓔珞には七宝の青地に晴海の文字を入れ、屋根の吹き返し紋にも青が入っています。飾り紐の房は大きく一層青が生えるので、「こんな色は見たことがない」とよく言われましたよ。また鳳凰の長い尾にも拘って、普通は一枚のものが多いところを、二枚にし、上下の羽の柄も変えてもらったんです。


お話を伺った方晴海連合町会 会長
滝浪 誠さん
ふるさと晴海資料展示館
管理者:晴海連合町会(平成24年度認定)
東京都中央区晴海2-4 晴海臨海公園内
03-6204-2466(11:00〜16:00)
開館日:通年
開館時間:常時開館
最寄り駅:勝どき駅A2a番出口 徒歩10分
※臨時休館や開館時間の変更を行う場合があります。
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