まちかど展示館 エリア特集

このエリアの川や橋の思い出もお聞きしました まちと一緒に歩み続ける老舗を訪ねてこのエリアの川や橋の思い出もお聞きしました まちと一緒に歩み続ける老舗を訪ねて

イチマス田源 呉服問屋ミュージアム

展示は2階に移設し和雑貨のお店が誕生。和文化教室も体験したい。

明治41年の東京田源。後ろが耐火蔵で、店は「赤レンガ」と呼ばれたそう。

吹き抜けの2階にあるまちかど展示館。江戸時代の鬼瓦にはイチマスの屋号入り。

風帯(ふうたい)昔の中国で掛け軸を屋外鑑賞する際、燕よけだったものが日本で飾りに。

藍染の体験教室。

落語の鑑賞会。

1階のお店には、洋服にも似合うオリジナル羽織コートも。

―川にまつわるエピソードは?
以前の店は長谷川町(現・日本橋堀留町)にあり、明治期にドイツから耐火煉瓦(れんが)を取り寄せて土蔵を建てました。関東大震災の時は、火の手が見える中、店の反物を土蔵(どくら)に詰められるだけ詰め、残りを大八車に積んで逃げたそうです。ところが当時近くにあった東堀留(ひがしほりどめ)川の親父(おやじ)橋が逃げる人で大渋滞し、大八車をあきらめざるを得なかったとか。戻ってみると焼け野原に蔵だけがポツンと残っていて、1ヵ月後には復興のための蔵出し大売出しができたそうです。私が若い頃、経験した番頭に何度も聞いた話です。(源治さん)
―展示館は2階に移設したのですね
コロナ禍で地方と行き来する人も減ってしまった頃、より地元の皆様に親しまれる呉服問屋をめざして、1階には食器や和雑貨を扱う小売のお店をオープンしました。さらに2階の展示館につながるイベントスペースでは、落語鑑賞会を開催したり、近くの子供達が参加できる和文化ワークショップを行なったりと、問屋を超えたさまざまな取り組みを始めたのです。一般のお客様がぶらりと立ち寄ってくださることも増えました。以前から日本橋の着物のイベントには深く関わって来ましたが、これからも地域のつながりを大切にして、和文化全般をもっと伝えていきたいですね。(源一郎さん)
関東大震災で親父橋も落ちてしまったようですね。とはいえ、店ではみんなで昼飯を食べてから逃げたそうですよ(笑)

お話を伺った方会長
田中 源治さん(左)

社長
田中 源一郎さん(右)

イチマス田源 呉服問屋ミュージアム

管理者:株式会社 田源(平成30年度認定)
東京都中央区日本橋堀留町2-3-8
03-3661-9351
開館日:年末年始等を除く毎日(不定休あり)
開館時間:10:00~17:30
最寄り駅:小伝馬町駅1番出口 徒歩3分、人形町駅A4番出口 徒歩5分
※臨時休館や開館時間の変更を行う場合があります。

詳しくはお問い合わせください。

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