まちかど展示館 エリア特集

日本橋エリア特集 Part.8 江戸の暮らしを支え、進化を続けて現代へ日本橋エリア特集 Part.8 江戸の暮らしを支え、進化を続けて現代へ

聚玉文庫ギャラリー

江戸から続く和紙文化と、人気作家の図案を現代の暮らしの中へ。

創業当時を模した大きな瓦庇と、モダンな煉瓦造が目を惹くはいばら本店。

風帯(ふうたい)昔の中国で掛け軸を屋外鑑賞する際、燕よけだったものが日本で飾りに。

「聚玉」の額装(複製)。揮毫は徳川宗家16代目当主・徳川家達(いえさと)公。

1925年のパリ万博に出品した際、4代目当主に贈られた褒状(複製)。

和紙のタペストリーが圧巻の空間にぎっしり並ぶ美しい色柄の製品。

風帯(ふうたい)昔の中国で掛け軸を屋外鑑賞する際、燕よけだったものが日本で飾りに。

繊細な千代紙柄と製本会社とコラボした、開きやすさが魅力の高品質なノート。

河鍋暁斎筆の木版摺美術画「菊花」。

―はいばらの和紙製品の特徴は?
当店は文化3年(1806年)創業の和紙舗です。初代中村佐助が売り出した「雁皮紙(がんぴし)」という高級和紙が江戸で大評判となり、今日の礎となりました。この滑らかな紙肌と光沢が特徴の製品は、今もなお販売し続けています。さらに各時代の当主が、酒井抱一や河鍋暁斎、竹久夢二、伊東深水など当代一流の画家たちに原画を依頼してきました。そこから生まれた扇子や団扇、木版摺り製品なども当店を代表するものです。それら優れた図案に、新しいコンセプトや技術を取り入れて、時代にマッチした「和紙のある生活」をご提案しています。
―「聚玉」とはどんな意味でしょう?
聚玉には「はいばらの品は玉を聚(あつ)めたるが如し」といった意味が込められています。明治20年(1887年)に3代目当主の平三郎が、皇居明治新宮殿の室内装飾の御用を務めました。加えて、日本近代美術の発展に寄与してきた功績から、有栖川宮熾仁(たるひと)親王殿 下より御染筆を賜った堂号なのです。この聚玉の額装のほか、店内には当店の歴史を物語る貴重な資料や、木版摺りの版木などを解説付きで展示しています。お買い物ついでにそちらのほうも、ぜひご覧いただけたらと思います。
関東大震災で親父橋も落ちてしまったようですね。とはいえ、店ではみんなで昼飯を食べてから逃げたそうですよ(笑)

お話を伺った方日本橋本店 次長
田村 英明さん

聚玉文庫ギャラリー

管理者:株式会社 榛原
東京都中央区日本橋2-7-1 東京日本橋タワー
03-3272-3801
開館日:通年(祝日・年末年始を除く)
開館時間:10:00〜18:30(土日は17:30まで)
最寄り駅:日本橋駅B6番出口 徒歩1分
※臨時休館や開館時間の変更を行う場合があります。
詳しくはお問い合わせください。

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